根管治療

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親知らず、そのままで大丈夫ですか?

2020年12月10日

親知らずを抜くか迷われることがあるかと思います。状態によっては必ずしも抜く必要があるわけではありません。しかし、顎の小さな方が増えている現在では、親知らずが斜めから横向きに生えている方が多く、この場合、抜歯する必要が出てきます。このような親知らずだと、手前の歯が虫歯や歯周病になるリスクが非常に上がるからです。

 

おそらくネットの記事ではこのような記載が見受けられると思います。

親知らずや手前の歯が虫歯になってから治療すればいいのではと疑問が出るはずです。

今回、親知らずの一つ前の歯「第二大臼歯」の特徴から親知らずの抜歯の必要性をご説明します。

 

 

この第二大臼歯は、日本人の場合、約40%に樋状根といわれる奇妙な歯根の形をしています。根の断面が「C」のような形をしており、内部の神経の入り方がかなり複雑です。隣の根の形とは異なることがお分かりいただけるでしょうか。

深い虫歯で根管治療が必要になると、特に樋状根は治療成績が非常に悪く、根管治療を正確に行わないと、高確率で将来抜歯になると報告されています。

 

親知らずが横に生えた状態で虫歯になると、ちょうど歯の神経に一番近い部位で虫歯になるため、虫歯が小さくても根管治療が必要となる場合が多いです。

この症例は、右下の第二大臼歯が親知らずの虫歯と歯周病によって神経を伝って顎骨まで感染が広がり、右側の顔面が腫脹してしまいました(レントゲン写真で「R」と記載された方が右側です)。

もともとは大きくない虫歯にもかかわらず、歯周病、顎骨への感染、そして樋状根という最悪の状態がそろってしまったため、根管治療だけでなく、親知らずと第二大臼歯を抜歯して上の親知らずを移植する、もしくはインプラント治療治療の選択肢として挙がりました。虫歯の大きさとは比例しない大がかりな治療ですよね。

 

患者さまの希望で精密根管治療で歯の保存を図りました。

 

術中写真です。

根の中がCの形をしていることがわかります。

術後の写真です。

参考までに第一大臼歯の術後の写真を提示します。

樋状根では根の詰め物で歯が真っ白になります。違いがおわかりいただけたでしょうか。

 

かぶせ物と歯周病治療の治療も行っております。

 

半年後の経過観察で病巣が消失し、再発していないことがわかります。

樋状根の治療はマイクロスコープとラバーダム、そして専用の器具を適切に駆使すれば治癒に導くことができると考えられます(伝わりにくいですが、歯根に穴が開きやすかったり、感染の取り残しが出やすいため、ドクター泣かせの歯です・・・)。

 

そもそも、抜く必要性のある親知らずを放置しなければ、このような治療は不要になるわけです。

 

親知らず・・・大事になる前に抜歯をしませんか?

 

親知らずで悩まれている方は抜歯の必要性について一度ご相談ください。また、親知らずの虫歯が原因で第二大臼歯の根管治療が必要になった場合もご相談ください。

 

親知らずの抜歯

料金:保険適応内

治療期間:2~3回、必要に応じて経過観察を追加

 

精密根管治療(マイクロエンド,抜髄)

料金:150,000~円

治療期間:治療2~回+経過観察2~3回

「その神経は残せませんか?」 ~Vital pulp therapy~

2020年05月29日

「神経ギリギリでした…痛みが出たら神経とりますね」「虫歯が深く、中で広がっていたので次回神経とりますね」・・・というようなことを虫歯治療の際に言われた事がある方もいらっしゃるかと思います。

 

深い虫歯の場合、歯の神経(歯髄)まで感染が及び、歯髄が壊死することがあります。

「歯の神経が死んだ」なんて表現をされますよね。

 

従来の治療(保険診療)では、歯髄の露出(露髄)や歯髄に及ぶ感染があった場合、歯の中の神経を可及的に除去し、生体為害性のない物質で充填することがほとんどです。しかし、歯の解剖学的複雑さから、その治療は100%成功するわけではありません。歯髄がないため、再感染や歯の破折のリスクが高まり、将来的に抜歯に至る場合があります。

 

そのため、歯を生涯大切にするには歯髄をどれだけ残せるかが重要となります。

 

当院では,虫歯治療の際に歯科用顕微鏡を用いることで,神経のどの部分まで感染が及び,神経をどの程度除去する必要があるかということ調べ治療します。これをVital pulp therapy(バイタルパルプセラピー=歯髄温存療法)といいます。

 

Vital pulp therapyを行った2症例を提示いたします。

 

症例1

左下大臼歯の冷水痛を主訴に来院された患者さまです。

前医による治療後から症状が出現したそうです。

歯科用顕微鏡にて観察すると歯の神経が壊死していました。

歯のくびれた部位(歯頚部)で神経を除去するのが通法ですが、今回はその部位では生きた歯髄と壊死した歯髄が混在していましたので、通常より深い位置で神経を切断しております。

処置後、一時的に熱いものがしみる症状が出ましたが、徐々に落ち着き、症状は消失しました。術前のレントゲン写真では歯根の周囲に影(炎症や感染などの際に出現します)がありましたが

これが約3か月後には消失しております。

 

 

 

症例2

右下第2大臼歯の虫歯の治療で来院された患者さまです。特に症状はありませんでした。

歯科用顕微鏡にて観察すると一方の歯髄が壊死し、もう一方は壊死部位の混在した歯髄でした。

 

これは不可逆性歯髄炎という診断になります。神経の壊死範囲が大きく、神経は残せないことがわかりました。

この後、根管治療となりました。

 

 

Vital pulp therapyの成否は歯髄の感染の状況によるため、必ず成功するとは限りません。

 

しかし、歯科用顕微鏡を用いることで、現状を正確に把握することができます。

 

「その神経は残せませんか??」

 

当院では歯を大切にしたいという気持ちを大切にします。神経をとる前にご相談ください。

 

Vital pulp therapy(神経温存療法)

料金:50,000円(顕微鏡での診断のみ:円)

治療期間:治療1回+経過観察2~3回

 

※バイタルパルプセピーをおこなっても、神経を取らなければいけなくなることがあります。その場合、根管治療が必要になったり、神経障害性疼痛の出現が予想されます。その際には適切に診断・治療いたします。

 

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