
「赤ちゃんに虫歯がうつる」と聞くと、ドキッとしますよね。
虫歯の経験がある保護者の方ほど、「この子には同じ思いをさせたくない」と感じているのではないでしょうか。
まず知っておいていただきたいのは、虫歯そのものがうつるのではなく、“虫歯菌”が感染するということです。
感染しやすい時期や家族ができる予防策、フッ素や生活習慣のポイントをわかりやすく解説します。
虫歯は、主にミュータンスレンサ球菌という細菌が関与する感染症です。
私たちの口の中には300〜400種類もの細菌が存在しているといわれています。
その中で虫歯菌の割合が多いと虫歯になりやすく、少なければなりにくいという傾向があります。
虫歯菌は砂糖を分解して酸をつくり出します。この酸が歯の表面を溶かすことで、虫歯が進行していきます。
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯の原因となる菌は存在しません。
では、どこから感染するのでしょうか。
多くは唾液を介した家族内感染です。特に、日常的に接する時間が長い保護者から感染するケースが多く、「母子感染(垂直感染)」と呼ばれています。
同じスプーンや箸を使う、食べ物を噛み与える、熱いものをフーフーと冷ますなどの行為で唾液が移動し、虫歯菌がうつる可能性があります。
キスについては、口の中の細菌が一時的に移動することはありますが、必ずしも定着するわけではないと報告されています。ただし、赤ちゃんの抵抗力はまだ未熟ですので、口へのキスは控え、頬へのスキンシップにとどめるのが安心です。
過度に神経質になる必要はありませんが、まずは大人の口の中を清潔に保つことが何より大切です。
虫歯菌に感染しやすい時期は、1歳半〜3歳頃といわれています。この時期を「感染の窓」と呼びます。
ちょうど乳歯の奥歯(乳臼歯)が生え始め、歯が増えてくるタイミングです。虫歯菌は歯の硬い表面に付着して住みつく性質があるため、歯が増えるこの時期は特に注意が必要です。
2歳頃までに感染すると、その後の虫歯リスクが高くなるという研究もあります。逆に、感染時期を遅らせることができれば、将来の虫歯リスクを下げられる可能性があるのです。
虫歯菌が感染しても、すぐに虫歯になるわけではありません。
◇甘いものを頻繁に食べる
◇ジュースをだらだら飲む
◇歯みがき習慣が整っていない
といった生活習慣が重なってはじめて、虫歯が発症します。
つまり虫歯は「感染症」であると同時に「生活習慣病」でもあるのです。
保護者に虫歯がある場合、唾液中の虫歯菌の量が増え、感染リスクが高まります。
まずは虫歯をきちんと治療し、定期的なクリーニングを受けましょう。
必要に応じて虫歯菌の量を検査することも可能です。菌が多い場合、キシリトールの活用などでリスクを下げられるケースもあります。
赤ちゃん専用のスプーンや箸を用意し、家族と共有しないようにしましょう。噛み与えや口移しは避けることが大切です。
砂糖が口の中にある状態は、虫歯菌が定着しやすい環境です。甘いおやつやジュースはできるだけ遅い時期からにし、与える場合は時間を決めましょう。
「おやつは15時だけ」など、メリハリのある習慣づくりが効果的です。
乳歯は生後6か月頃から生え始めます。1本でも歯が生えたら、ガーゼ磨きや赤ちゃん用歯ブラシでケアを始めましょう。
さらに、フッ素の活用も重要です。フッ素は虫歯菌の働きを抑え、歯を強くすることが科学的に証明されています。歯科医院でのフッ素塗布や、年齢に応じたフッ素入り歯みがき剤の使用について相談してみましょう。
虫歯そのものは遺伝しません。
しかし、歯の質や唾液の性質、歯並びなど「虫歯になりやすさ」に関わる要素は遺伝的影響を受けることがあります。
だからこそ、生活習慣でカバーすることが大切なのです。
赤ちゃんの虫歯予防で最も大切なのは、
①感染時期を遅らせること
②家族みんなで良い生活習慣を身につけること
この2つです。
乳歯はいずれ生え変わりますが、乳歯期の虫歯は将来の歯並びや永久歯の健康にも影響します。
大切なお子さまの歯を守るために、できることから少しずつ始めてみましょう。
不安なことがあれば、いつでも名古屋市中区のナディアパークデンタルクリニックまでご相談ください。
ご家族みなさまのお口の健康を、私たちがしっかりサポートいたします。
NADYA PARK DENTAL CLINIC
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