予防歯科の指導内容には「TBI」というものがあります。これは歯磨き指導のことで、日常的な歯の健康管理の基本です。毎日の歯磨きの効果を確認し、改善するための指針です。自分だけで行う歯磨きでは完全な予防が難しいこともあり、専門家の指導の下で正しい歯磨きの方法を学ぶことが重要です。今回は「TBI」についてお話ししていきます。

TBIとは「歯磨き指導」

TBIは「歯磨き指導」の略であり、歯科医院で提供される予防歯科の一環です。歯磨きはほとんどの人が行っていますが、正しい方法を知ることは難しいかもしれません。実は、毎日歯を磨いているのに歯周病になる人が多いのは、正しい方法で磨けていないことが原因の一つです。専門家の指導を受けることで、適切な歯磨きの技術を学び、歯周病の予防につながります。自己ケアのスキルを高めることが大切です。

TBIを受ける目的

口の中に残った歯垢（プラーク）は、虫歯や歯周病のリスクを高めます。1グラムのプラークには1億個、300種類もの細菌がいます。歯周病の主な原因は、プラークに住む細菌です。これらの細菌は口臭や糖尿病、心臓疾患などの全身疾患のリスクも高めます。歯科医による指導を受けて、定期的にブラッシングをチェックすることが健康を維持する秘訣です。

TBIのメリット

専門家の指導は、自分の歯磨きの誤りを見つけるのに役立ちます。自分で歯磨きをすると、磨き残しが起こりやすい場所があります。これは磨き方や歯の形、使う歯ブラシ、利き手などによるものです。個々の人によって異なるので、適切な指導を受けることが重要です。正しい歯磨き方法を維持するために、定期的な歯科医への受診が必要です。そうすることで、予防効果が高まります。

TBIの手順について

TBIは歯科衛生士による指導が主な内容です。まずは、自分の歯磨き方法をチェックします。どんな癖があるかや、磨き残しのポイントなどを見ていきます。指導は、適切な歯ブラシの使い方や動かし方から始まります。そして、適切なブラシやデンタルフロスの選び方も指導されます。数ヶ月後に再び診察し、改善されたかどうかを確認します。正しい歯磨きの方法を意識することは難しいので、定期的な専門家のチェックと指導が役立ちます。

TBI後の実際の効果

歯周病の後、TBIを受けて歯茎の改善が見られることがあります。歯茎が下がってしまった場合、元に戻ることはありませんが、ブラッシング指導と定期検診で健康な歯茎を保つことができます。歯茎が下がると、歯根面が露出して虫歯になりやすくなるので、ケアを怠らず、定期的に検診を受けましょう。