歯を抜いた後の治療法として一般的に知られているのは、ブリッジやインプラント、入れ歯があります。皆さんは自家歯牙移植という治療法をご存知でしょうか。

自分の親知らずを抜いた歯のあった場所に移植して使う治療法です。
適応場所は大臼歯で、歯のサイズがあっているなど条件が複数ありますが現在では治療後の予後も良く一般的になりつつある治療法です。
しかし、移植する親知らずは抜いた時点で神経が死んでしまうため移植後に根の治療をしてかぶせものをする必要があります。
そのため移植して終了というわけにはいかず、治療期間は3カ月ほどかかります。
今回は移植後2年ほど経過している症例を紹介します。

本患者様は、初診時右下の奥から2番目の歯が割れており抜歯となりましたが、左上の親知らずが状態良くサイズも適していたため移植をすることとなりました。

2021/01/09に移植して、2021/03/19の時点で根の治療を終えています。
その後矯正治療やメンテナンスで通院されており定期的にレントゲン写真を撮影していますが、特に変わったこともなく移植歯の周りの骨も回復して安定していることが分かります。

全体のレントゲンは2022/05/21、2023/03/07にそれぞれ撮影されたものです。

冒頭にもあったように移植治療が可能かどうかには様々な条件がありますので一度担当の歯科医師にご相談ください。

治療期間:３か月
費用:すべて保険内