今回は矯正治療に苦労したケースを紹介します。
少し、長くなりますので、今回は今週と来週、2回に分けてお伝えしていこうと思います。
初診時 27歳の女性の方です。咬み合わせが悪いことがお悩みで来院されました。
もともと下顎が左にずれていて、左側の咬み合わせが上下逆になっています。
左側の2番目の歯は完全に内側に入ってしまっています。(正面からのの写真では、完全に隠れているため見えていません)
下の写真は初診時のものです。
左側の咬み合わせが ひどくずれています。
上あごと下あごの写真です。
上あごと下あごを比べても、上あごの幅が小さく、下あごの幅が大きいことがわかります。
診断の結果、上下の歯列の幅をあわせるため、上あごには「クウォードヘリックス」というあごの拡大装置を
また下あごには「3Dリンガルアーチ」という装置をもちいることにしました。
また、全体的なガタガタをとるために、上下の歯を4本抜いて、咬み合わせに気をつけながら
歯列全体をまとめていくことにしました。
下の写真は 治療中の写真です。
上あごは、前から4番目の歯を2本抜いています。
上あごの幅を、拡大しながら矯正治療をおこなっています。
下の写真は、下あごの写真です。
下あごは右の下4番目の歯と左下5番目の歯を抜いています。
「3Dリンガルサアーチ」を用い、弱い力で幅を狭くしていくように調整していきます。
左下の5番目の歯を抜いた理由は、奥歯の咬み合わせの関係が悪く
左下の奥歯を前方にずらして、より良い咬みあわせを作るためです。
矯正治療開始後 1年3ヶ月後の写真です。
ガタガタは見違えるほどキレイになり、咬み合わせも良くなってきました。
顎間ゴムという小さなゴムを使用してもらいながら咬みあわせを作っていきます。
上下のブラケットに橋渡しをするようにゴムをかけてもらいます。
基本的に食事の時以外は使用していただきます。
このゴムは、患者様自身に取ったり外したりしてもらうために、患者様の協力度が大切になってきます。
ワイヤーで締めて、残っている隙間を閉じていきます。
奥歯の咬み合わせもだんだん良くなってきています
下の写真は矯正装置除去後の写真です。
まだ上下の歯の真ん中のラインが若干ずれています。
しかし矯正治療期間が3年近くになったこともあり、矯正装置をはずすことになりました。
左側の一番奥歯の咬み合わせが不十分です。
上あごの隙間を閉じるときに、少し歯列の幅が狭くなってしまったためと思います。
一度矯正装置をはずしたこの患者様、実はこの方の矯正治療にはまだ続きがあるのです。
少し長くなってきましたので、この続きは来週お伝えしていきます。
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価格は、約85万円。
歯列矯正を行った治療。
リスクとしては、リテーナーをしないと後戻りすることがある。
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